マスタリング・エンジニアは、はっぴいえんどや大瀧詠一さんなどのナイアガラ系のマスタリングを手がけるベテランの方。
アルバム《VANISHING POINT》までは2007年にマスタリングして、すでに10年。時代は変わっている。以前は、しょぼいスピーカーやイヤホンで再生されることをある程度見越して、音圧を上げることを意識したが、今回は音圧は出しつつ、奥行きがあって、まろやかで、しかもワイルドな音を目指す。
アルバム《The Fool》のマスター・テープと再会。


photo : Takuji
アルバム《夢の島》以降は、初のマスタリングだ。
今にして思うと時代のあだ花のようなサウンドだった《成長》や《花を育てたことがあるかい》を、現代のサウンドに仕上げていく。
フェイド・アウトのタイミングも、微妙に調整。
今時は音楽をデータとして扱うから、だいぶ意味のない作業になってはいるが、曲間の秒数も曲ごとに確認して決めていく。
最後にスタジオの一番大きなスピーカーで、1時間15分×2を聴く。 素晴らしい音を聴いていると、耳がシャワーを浴びているような爽快感を味わう。
最高のサウンドが完成した。

photo : Masashi Koyama
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