2018年5月31日木曜日

物語の第2章

 写真は、2013/2/13、河村君との初ジョイント・ライヴのもの。ここから物語が始まった。
 2015年に、シングル〈光が降る / ばあちゃんごめんね〉のプロデューサーとして招いた。2016年にシングル〈美しい沈黙〉、そして2017年、アルバム《はるか》を一緒に作った。
 たっぷり時間をかけて築き上げてきたものが、アルバムという形に結実した。

「次は、一緒にツアーやろうぜ!」

 初のジョイント・ツアーが明日から始まる。たくさんの人に、俺たちが作り上げてきたサウンドを聴いてほしい。

 詳細はこちらから

photo : Yukari Watanabe


2018年5月29日火曜日

特別な1日 お寺ライヴ

 今年のお寺ライヴも、大盛況になった。
 声をかけていただいた、中島寺の水谷ご住職、真教寺の太宰ご住職、ライヴの実現に向けて力添えしていただいたみなさん。そして会場に来ていただいたみなさんに、心から感謝します。

5/26 中島寺 photo : Yukari Watanabe


5/27 真教寺 photo : Yukari Watanabe


 熱いライヴの様子や、マチュピチュやハムの話もしたいんだけど、Wonder 5 セルフ・カバーのミックス確認と、ジャケット撮影があるので、来週くらいにここに書くことにする。


2018年5月24日木曜日

レコーディングは佳境へ

 昨日は、Mercyのギター・ダビング。8ビートのシンプルなリフを、何度もやり直す。
 河村君の名言が出た。
「荒っぽいシンプルなフレーズこそ、レコーディングではていねいに弾くことが大事」
 逆に、Mercyが作り込んできたギター・ソロは、その味を生かすために時間をかけない。

 そして今日は俺のボーカル録り。35年歌ってきた歌だから、ビートや発声が体に入っている。時間をかけずに一気に歌う。
 完成が見えてきた。

photo : Takuji

2018年5月23日水曜日

宮本美香との共演、そしてお寺ライヴ

 島根のサックスプレイヤー、宮本美香 with 別府克彦とのジョイント・ライヴは、平日ながら満員のお客さんが来てくれた。美香ちゃんのお客さんも多く、harnessでひさびさにアウェイな空気をちょっと楽しんだ。
 次はまた、島根で共演したいと思っている。

photo : Masashi Koyama


 今週末は、年に1度のスペシャル。岐阜の中島寺と真教寺でのライヴだ。今回はバイオリンのベチコとピアノの信夫君のWonder 2をサポートに迎える。

photo : Yukari Watanabe


2018年5月20日日曜日

生放送、無事終了

 「渋谷のラジオ」からの2時間の生放送、無事に終了した。
 このダイアリーからのメッセージも、本番中のメールもたくさん届いた。本当にありがとう。おかげで内容たっぷりの番組になった。放送で読めなかったメッセージも、ちゃんと持って帰ったからね。
 サテライト・スタジオの外には、何人かのファンの人が来てくれた。番組終了後、「渋谷のラジオ」のステッカーにサインして、プレゼントした。

 番組内でも話したが、中学生の頃、トランジスタ・ラジオをベッドに持ち込んで、小さな音で深夜放送を聞いた、それが俺にとってのラジオだった。ロックへの入り口、社会への扉だった。
 今は、聞く方から発信する側に回った。昨日、電波に乗った歌が、誰かの心に届いていたらいいな。



2018年5月16日水曜日

え? 2時間? 1人で? 生放送?

 ソニー・レコードのディレクター内藤さんから、ラジオ出演の話をいただいた。2時間まるまる1人での生放送。
 コミュニティFMだけど、スマホのアプリを入れると聞けるらしい。

5月19日(土)21:00~22:55
渋谷のラジオ「渋谷のサタデーナイト」

 こんな長丁場の出演は初めてだ。ネタが尽きちゃうかもしれないから、よかったら下の「コメントフォーム」からメッセージを送ってくれないかな? どんな内容でもいいよ。



2018年5月15日火曜日

北海道の熱い3日間

 今回もすばらしく盛り上がった北海道ツアー。
 苫小牧は、with ベチコ、with Wonder 3、JAMバンド、最後はWonder 5。

photo : Kanon


 札幌の昼ライヴは、地元シンガー深見順也君とのジョイント・ライヴ。

photo : Kanon


 夜はWonder 5。



 小樽は、ソロ、with Mercy、天神君が仕事で帰京したから、アフロのズラをかぶった信夫君がベースを担当したWonder 4。

photo : Kanon


 北海道のファンの人たちが、オリジナル・ピックを作ってプレゼントしてくれた。

photo : Takuji


 おいしいものも食べたよ。
 お寿司で、初めて食べた、タコの子。トロリとして美味。
 ホッケのフライのサンドイッチ。ホッケのフライ自体は北海道ではポピュラーらしいが、差し入れしてくれたお店のフライは特別においしいとのこと。天神君曰く「フライの中で一番!」。

 千歳空港から苫小牧へ行く途中、軽く食事しようと、バンド・メンバーとウトナイ湖の道の駅に寄った。このメンツだとただ者じゃないオーラが出てしまうのか、いきなり「音楽とかされてるんですか?」と聞かれた。これからJAMというライヴハウスで歌うと答えると、JAMのことを知っている人もいて、記念写真を撮ったりサインをしたり「普通盛りで」と頼んだカニ玉丼が超大盛りになったり。
 「海鮮パーク かにの寿司」の、たきもとひろしさんのfacebookに写真が載っているから、金曜日までさかのぼって見てね。


2018年5月10日木曜日

レコーディング、そして北海道へ

 《NG!》セルフ・カバーのレコーディングは続く。
 昨日は午前中からスタートして、まずは信夫君のピアノのダビング。ワン・フレーズずつ、着実に音を刻んでいく。

 昼過ぎにMercy、ベチコ、天神君が登場して、Wonder 4がそろったコーラス・ダビング。スタジオに全員で入って、1人ずつマイクの前に立つ。爆笑や励ましや拍手で進行していく。こんな楽しいレコーディングは、そうそうない。
 プロデューサーの河村君が、ある曲のコーラスでカメオ出演。

 そしてMercyのギター・ダビング。河村君のプロデュースでギターを弾くのは初めてだ。かなり練習を積んで臨んだようで、時間はかかったが、一歩一歩、ワン・フレーズ  ワン・フレーズ、音ができあがっていく。Mercyも頼もしくなった。

  トータルで13時間ほどスタジオにいた。Wonder 5が奏でる《NG!》の楽曲を、早くみんなの元へ届けたいと思っている。
 メンバーと別れる時、「じゃあ明後日!」と声をかけあう。
 明日から北海道ツアーがスタート。Wonder 5でのツアーだから、ちょっと修学旅行の前みたいな気分だ。
 参加できる人は、楽しんでね。



2018年5月7日月曜日

レコーディング進行中

 〈1 WEST 72 STREET NYNY 10023〉 ダビング
 ドラムとベースとピアノをレコーディングしたテイクに、アコースティック・ギターをマーチン D-28でダビング。36年前と同じギターだ。
 2コーラス目からリズムが入ってくるアレンジで、1コーラスはクリック(メトロノームみたいな音)をヘッドフォンで聴きながら弾く。クリックを聞きながら、生きたストロークをするのは意外にむずかしい。
 レコーディングしている俺からの目線でのマイクの位置は、こんな感じ。3本のマイクで音を拾っている。

photo : Takuji


〈Aの調書〉 ミックス
 この歌も36年前と同じくマーチン D-28。バンドでプレイする歌の場合は、ダビングでギターを弾き、全部の演奏が完成したところで歌を入れる。
 だが、この歌の場合は、36年前もそうだったが、クリックは聞かず、ギターを弾きながら歌も一緒に一発録り。その瞬間の気持ちを入れなければ歌えない。
 そしてピアノをダビング。これで音は完成で、ミックスの作業へ。
 何というか、刃物のようなテイクになった。当時は切れ味の悪い刃物を力任せに振り回していた感じだったが、60歳になってのテイクは、切れ味のいい刀で一刀両断にしている感じとでもいえばいいか。


2018年5月4日金曜日

イシイジロウさんのインタビュー映像

 サウンドノベル「428 〜封鎖された渋谷で〜」の総監督、イシイジロウさんのインタビュー映像がアップされている。相変わらずパワフルだ。

 「428 〜封鎖された渋谷で〜」に出演したのは、もう10年前のことになる。ド素人の俺を、主要登場人物5人の中の1人に抜擢してくれたのが、イシイさんだ。
 あの現場で体験したことは、俺にとって計り知れないほどの財産になっている。
 下の画像、分かりにくいかもしれないけれど、右上の7.3 銀縁メガネが、俺だからね。



 そしてこの写真は、まだ右も左も分からない撮影初日に、初めて衣装を着て、イシイさんと。



 購入した人へのボーナスDVDの映像が、YouTubeに掲載されていた。これは不法だけど、そろそろ時効かな。


オフィシャル・ファン・コミュニティー〈ONE〉を更新した。
■フォトグラフ
3/25 〈Takuji Oyama 35th Anniversary Live〉 東京 吉祥寺 STAR PINE’S CAFE Part 2
4/14 〈熊本応援ライヴ〉  東京 阿佐ヶ谷 harness


2018年5月1日火曜日

十字架

 1993年だった。滅多にないことだが、酔った勢いで男女数人連れでカラオケに行った。
 シンガーを目指している女性が1人いて、みんなが歌って盛り上がっていった頃、「これ、歌ってもいいかな」と少し躊躇しながら歌ったのが、橘いずみ(今は榊いずみ)の〈失格〉だった。
 たたみかけるような歌詞をシャウトし続ける歌だ。
 当時、彼女は俺と同じレコード会社の制作チームにいて、同じプロデューサーと仕事をしていた。ある日、プロデューサーが俺に言った。
「“〈欲望〉みたいな曲”が、できたよ」
 シングル・カットされたこの歌が、ヒット・チャートをのぼっていることを知っていた。
 同席していたみんなのリアクションは……爆笑だった。
 ショックだった。

 彼女は、尾崎豊と同じプロデューサーに育てられ、この頃はもう“女 尾崎豊”と称されていた。尾崎豊が亡くなった翌年だ。
 尾崎豊と同じ系譜の歌が、尾崎豊が亡くなって1年後に、爆笑されている。
 「自由っていったい何だい」という問いかけが、ダサいと思われる時代になっていた。アッという間に。
 メッセージを伝えるシンガーにとっての暗黒の時代。俺にとっての90年代は、そんな時代だった。

 今の若い世代のシンガーの歌を聴くと、そこには「自由って何だろう」という問いかけがある。この問いかけは、絶対になくならない。

 あいみょんというシンガーを、ファンの人に教えてもらった。〈生きていたんだよな〉は衝撃だった。むきだしの歌だ。〈失格〉と同じ、きな臭さを感じた。
 この歌がヒットしたことで、彼女は大きな十字架を背負った。まっすぐなラヴ・ソングを歌っても「普通じゃん」と言われてしまうだろう。
 それが幸せなのか不幸なのか、俺には分からない。