去年のこと。白浜久さんと「クロスビー・スティルス・ナッシュ&ヤングみたいなサウンドを作りたいね」と話したことから始まった。それぞれが歌を持ち寄り、ボーカルを取り、コーラスをやる。湯川トーベンさんに声をかけた。
白浜スタジオでダビングがスタート。白浜さんが作ったオケにトーベンさんのボーカルを録る。そこに俺と白浜さんがコーラスを重ねる。声質を考えて、上下のパートを交換して再トライ。初めて3人の声が混ざった。
俺と白浜さん、俺とトーベンさんはハモったことはあるが、この3人では初めてだ。始める前に「やってみて混ざらなかったらどうしよう」なんて笑っていたが、混ざらないはずがない。それどころか三者三様の個性が見事にきわだった。個性がぶつかって混ざり合うとは、まさにこういうことだ。
次に、トーベンさんのボーカルに追いかけのコーラスを入れる。白浜さんが作ったラインを確認して何度も歌う。音域が高くてちょっと苦労した。
以前ベチコから「河村さんはハモラーだけど、小山さんも意外とハモラーですよね」と言われた。そう、俺はずっとボーカリストの一点突破でやってきたが、ハモるのは結構好きだ。
トーベンさんのボーカルの後は、俺のボーカルを録った。
これからの作業になるが、俺の歌でトーベンさんにベースを弾いてもらう。2000年のマキシシングル〈手首〉以来になる。中野督夫さんがつないでくれた縁だ。
トーベンさんとはアコギ2本でのジョイントライヴをたくさんやってきたが、いつかこうやってガッツリ組んでみたいと思っていた。
3人のそれぞれの思いが、同じベクトルへ向かい始めた。昨日がその始まりの日だ。
写真は、歌うトーベンさんの背中。
Photo : Takuji
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