小澤征爾氏が88歳で亡くなった。
1998年、3ヶ月ほどロンドンに滞在していた時、ロイヤルフェスティバルホールで、小澤征爾氏が指揮するボストンシンフォニーオーケストラの〈マーラー 交響曲6番〉を聴いた。目撃したと言ってもいい。
日本で観覧するならかなりの高額になるだろうが、わずか10ポンド、当時で2,000円ほどで見られた。もちろん天上に頭がくっつくくらいの席だ。普段着で行っていいのかなと思ったが、開演前に新聞を読んでいるおじさんだったり子供連れだったり、上品にたしなむというよりひとつのエンターテインメントとしてみんな楽しんでいた。
大編成のオーケストラは、すさまじくダイナミックな演奏だった。小澤氏に、オーケストラに、大喝采が送られた。
終演後にトイレに行ったら、おじさんが2人並んで「トランペットがちょっと外したな」なんて話していた。なんかすごいな。
小澤征爾氏の指揮を1度でも経験することができて、よかった。
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