1975年に出版された、和田誠氏のエッセイ『お楽しみはこれからだ』を読んだのは、出版からだいぶたった頃だったと思う。
映画の名セリフを1本につきひとつピックアップして、その映画について軽妙につづった最高に面白いエッセイだった。
本のタイトルも、1946年の『ジョルスン物語』のセリフ「You ain’t heard nothing yet」の日本語字幕から取ったそうだ。
この本は評判を呼び、『Part 7』まで出版され、全巻を読破した。それまでに見た映画もあったし、この本で初めて知った映画を名画座に見に行ったり、ビデオでレンタルしたりして、この本でさらに映画が好きになったといってもいい。
最近、和田誠氏と三谷幸喜氏の対談『それはまた別の話(1997年出版)』という本を見つけて読んだ。
映画愛に溢れ、自身でも監督として映画を制作してきた2人が、俳優の話やエピソードやトリビアを語っていく内容。本の装丁が『お楽しみはこれからだ』と同じだったのが嬉しい。
この本のタイトルも、ビリー・ワイルダー監督、ジャック・レモン主演の映画に出てくるバーテンダーが口にするセリフから来ているという。
この本にも続編があって、タイトルが『これもまた別の話』となっている。
どっちもすごいおもしろかった。
Amazon primeの「見たい映画リスト」が、また増えちゃった。
Photo : Takuji
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