3/21、Wonder 5のサウンドがジャンプアップしたのを感じた。
この5人のメンバーは、1人ずつとの出会いがあった。
ベチコとはローリング・ビーンズで出会い、バイオリンを聴き、後日のシークレットライヴにお客さんで来ていたのを呼び込んでセッションしたのがきっかけだ。
ベチコに、「バンドを作っていきたいと思ってるんだ。いいベーシストを知らない?」
「知ってますよ! ただ……アフロなんですけど」
その天神君から、ドラムの渡邊芳登君を紹介してもらった。
信夫君とストウ君は、イベントで一緒にプレイして「こいつだ!」と思った。
メンバーを決める一番のポイントは、“歌心”を持っているかどうかだ。それは如実にプレイにあらわれる。
今回のライヴでは、5曲を新しくプレイした。
〈汚れたバスケットシューズ〉は芳登、天神、信夫のWonder 3と、ベチコとやったアレンジがあり、それを統合してフレーズを整理した。
〈Gallery〉は、ベチコバージョンとストウバージョンのアレンジをひとつにした。
初めてやる〈ジャングルジム〉は、信夫君のピアノがなかったら成立しなかった。
これも初めての〈Hot Butter〉は、「ヨーイドン」のブレイクもありで、ごきげんなサウンドになった。
〈天使の歌う朝〉は今回のチャレンジだった。1992年に《花を育てたことがあるかい》をリリースした時期は、バブルの余波が残っていて、一流のミュージシャン(《小山卓治・夢プロジェクト》参加の、ドラムの小田原豊さんとベースの美久月千晴さんはこの時期にレコーディングに参加している)がプレイし、アレンジもゴージャスだ。
全体をストリングスと町支寛二さんのコーラスが淡く包み、サックスも入っている。
イントロ1はピアノ、イントロ2からはシンセサイザー(ローズ・ピアノの音色)へ変わる。歌中で音色を変えることもできるが、ピアノの音だけでやりたかった。そして、いかにも1990年代のサウンドを、手元に引き寄せようと思った。結果、このバンドのサウンドとして成立させることができた。
新しくやる曲は、まずはアルバムの音源を聴いてもらい、スタジオで俺がアレンジのリクエストをするところから始める。
これまでやってきた曲はもうメンバーの体に入っているから、ちょっとしたアレンジの提案がメンバーから提案されるようになった。俺も「こうして」と言うのではなく「どっちがいい?」と聞く。
プレイヤーは、それぞれの“間”を持っている。ライヴを重ねるごとに、その“間”が徐々に少なくなっていき、いわゆるバンドサウンドが生まれる。そうなったら、もう無敵だ。
神奈川 新横浜 LiT セットリスト
01.気をつけた方がいいぜ
02.PARADISE ALLEY
03.Escape
04.Shape Of Life
05.DOWN
06.汚れたバスケットシューズ
07.ジャングルジム
08.天使の歌う朝
09.PrimaとNoir
10.談合坂パーキングエリア
11.Gallery [with 磯部舞子, ストウタカシ]
12.祈り [with 磯部舞子]
13.ダリア
14.傷だらけの天使
15.Bad Dream
16.Aspirin
E1.HEAT OF THE NIGHT
E2.Hot Butter
E3.2人のはるか
E4.種の歌
E5.Show Time [ソロ]
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