スカーレット(ギルド F-47)が入院中なので、ひさしぶりにキャサリン(ギブソン DOVE)を弾いている。
マキシ・シングル《手首》をレコーディングしている時に買ったから、もう20年になる。1968年生まれで、他のDOVEとも違う独特の深くてつややかなサウンドを奏でる。
首筋(ネック)が華奢な子だから、慣れるまでちょっと練習が必要になる。リフレッシュした気持ちで、歌が生まれそうだ。
アルバム《種》でもキャサリンが活躍した。阿佐ヶ谷harnessで〈ユリエ〉をプレイした時、「この歌は、キャサリンで弾くのが一番しっくりくる」と感じた。
《種》のミックス作業が始まった頃のこと。二子玉川園にあるスタジオに行くと、エンジニアが〈ユリエ〉のミックスを終えたところだった。そのサウンドを聴いてあっけにとられた。
「この音色、いったいどうやって作ったの?」
エンジニアが、フッと夢から覚めたような顔で答えた。
「分かりません。やってるうちにこうなっちゃいました」
歌がサウンドを呼んできた、不思議な体験だった。
ちょっと懐かしい写真を発掘。アルバム《種》のレコーディング・メンバー。
たつのすけ、スティング宮本、カースケ、中野督夫さん。
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