10年前、2012年の春は、たんぽぽを愛でる春だった。いきさつはこういうものだった。
2012/8/11 Takuji :
始まりは、30周年に向けてのライヴや企画をファンの人たちから募集したことだった。その中に「全国からたんぽぽの写真を送ってもらって、ひとつの作品にまとめてみてはどうでしょう?」というものがあった。メールをもらったのは、3月24日だった。
すごく素敵なアイデアだなと思った。しかし南の地域では、そろそろたんぽぽが開花する時期。スピーディーにシンプルに、そしてみんなが参加できてコメントもそえられるような場所を作りたい。それにはfacebookこそぴったりだと思った。
facebookの制作スタッフに提案すると、「おもしろい! すぐに始めよう!」ということになり、4月8日、「たんぽぽのある風景」ページがオープンした。
当初は「〈種の歌〉を歌ってる5分の間に、ステージのバックに流せるくらい集まればいいな」と思っていた。その考えは、完全に外れた。
8月10日までに投稿してくれた写真の総数は、何と、700枚!
2012年の春は、特別なものになった。これほど道ばたのたんぽぽを愛でた年はない。
送ってくれた1枚1枚に、花や種を見つめる温かい視線があり、小さな物語があった。それをたくさんの人たちと共有することができた。
写真を送ってくれた人、このページに遊びに来てくれた人、みんなに大きな感謝を。
そして、700枚の写真は、30周年ライヴの時に、一番いい形でみんなに披露しようと思っている。
4ヶ月間、ありがとう。楽しかったね!
facebook〈たんぽぽのある風景〉は、今もアーカイブとして残してある。スライドショーやたんぽぽ地図はもう見られないけれど、みんなが送ってくれた写真は全部見ることができる。
写真と共に送られた短いメッセージを改めて読むと、人は花を前にして少しだけ詩人になるんだなと思った。
時間がある時にのぞいてみて。
「ブーケを君に」 Photo : Takuji
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