2025年5月31日土曜日

渋谷 実写アドベンチャープロジェクト

  実写版ゲーム〈428 〜封鎖された渋谷で〜〉がリリースされて17年。今でも人気のゲームだという。
 演技はズブの素人の俺を、主要登場人物の1人として抜擢してくれた総監督のイシイジロウさんが、新たなプロジェクトをスタートさせた。
 〈428〉の撮影現場で最初にお会いして、最後のシーンも一緒だった、北上史欧さんの出演が決まっている。
 4/28にスタートしたクラウドファンディングは、3日目にして目標¥5,000,000をはるかに超え、これを書いている段階で、¥17,866,642!
 ゲームファンのパワーはすさまじいな。
 クラウドファンディングサイトにある「最新レポート」の「応援メッセージ」に、俺のコメントを掲載していただいた。のぞいてみてね。




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2025年5月30日金曜日

対談 小山卓治 vs. 内藤 順司 Part 4

 DVD《MANY RIVERS TO CROSS》関連の書き込みは今回で最終回。長い文章を読んでくれてありがとう。
 そして改めて、内藤順司に感謝。


《MANY RIVERS TO CROSS》全編公開(YouTube)


■旅の終わり。そして未来へ

内藤:ここ何年かは、スケジュールの空きがあればずっと編集してた。去年の9/27のバンドライヴが終わって、その段階である程度すべての映像がそろったから、10月の頭に1週間くらいスケジュールの空きがあった時、もう一気にみたいな感じで編集した。7連続徹夜っていうのはオーバーだけど、3時間とかは寝てるけど、起きてる間はご飯を食べてる時もずっとやってた。そこまで熱情が持つんだ。ここまで没頭できるんだっていうのは20年振りで、自分でもびっくりしたよ。

卓治:ロードの部分をモノクロにするっていうのは、最初から決めてた?

内藤:迷ってはいたけれど、純粋なモノクロにするか、彩度を落としたカラーにするかを悩んでただけで、企画の時からロード部分はモノクロ、バンドの部分はカラーって考えてた。カラーも最初の方はちょっと彩度を落としたカラーにしたけど、最後はフルカラー。ほとんど分かんないかもしれないけど、微妙に50パーセントカラーのところもある。きめ細かく手をほどこしてる。
 大きな流れで最後に気にかけたのは、今までの王道の小山卓治っていうものと、今現在の小山卓治というものと、あとほんの少しでもいいから、未来に対しての小山卓治みたいなのが表現できてれば俺にとってマルだと思ってた。
 バンドのフルバージョンで〈真夜中のボードビル〉と〈失われた週末〉が入ってるっていうのは、勝手な俺の思いこみだけど、この2曲に俺は未来を感じたんだ。THE CONXから始まって歴代のバンドがあって、今のバンドのこの音に未来を感じた。だから構成的にこの2曲はフルでちゃんと見せたいと思った。

卓治:内藤から最初にもらった構成案を改めて読んだんだけど、構成案通りの絵がちゃんと撮れてるんだよね。撮影が始まる前の段階では、まあ、こんな風にはならないんだろうなあって思ってたんだけどさ。キーワードの「歩く足とギターケース 流れる景色と雲 煙草を吸うアップ 街をうろつく 口走る言葉 楽屋 リズムを刻む足 怒濤のライヴ」とかさ、意外とちゃんと撮れてる。

内藤:俺の場合は最初にイメージを固めて、そういうのは見ないようにしてた。でも全部あるね。

卓治:あとさ、構成案では、ラストのエンディングの曲が〈祈り〉になってた。でもその段階では〈祈り〉を改めて歌うつもりはなかったんだよね。ところが《Operetta Of Ghosts》を作った時に〈祈り〉をレコーディングして、それが採用されちゃったんだよ。不思議な流れだなと思って。

内藤:不思議だよね。構成を考えてた時、何となくつながりとして最後に〈祈り〉っぽくなったから書いただけだったんだよ。あんまり深くはなかった。《Operetta Of Ghosts》の〈祈り〉のレコーディングも俺行ったじゃん? あの時、サウンドがアイリッシュっぽくなってたから、音だけ聴いてたらエンディングではないなと思ったんだ。で、また新たなエンディングを考えなきゃ、とか思いながら、ある時ざっくりと編集してて、ちょうど《Operetta Of Ghosts》のCDあるし入れてみっかと思ってやってみたらピタッとはまった。自分でも予想外に。

卓治:オープニングの〈New York Concerto〉もそうだよね。構成案では、オープニングは心臓の音から入るってイメージで書いてあって。

内藤:〈New York Concerto〉がそのイメージに近かったから、それをそのまま使わせてもらった。穴井マジック(リミックス)があったけどね。そうやって2人が意識外のところで反響し合いながらできたんじゃないかな。

卓治:メドレーから〈Aspirin〉に行って、そこで終わるかと見せかけてからのくどさ加減といったら。

内藤:(笑)ほんとくどいよな。

卓治:普通、あの流れでいったら〈Aspirin〉で終わりだろ。そこから20分あるんだぜ。

内藤:DVDだと、普通は特典映像とか考えるじゃん。でもこれはひとつの作品だと思ってるから、言ってみれば〈Aspirin〉で本編終わりで、そっからアンコールみたいな感じ。小山ちゃんも、倒れながらくたばりながら、小山ちゃん自身のアーティスト活動もくどいからさ。

卓治:(笑)そういうまとめ方するか?

内藤:エンディングも、テロップが流れて、もう小山は出てこないだろうと思ってると、また出てくる。あれはさすがに俺もしつこいかなと思ったけど、あえて。

卓治:トータルでどのくらい撮ったの?

内藤:膨大な量だよね。見るのもいやだ。200時間くらいか。

卓治:すげえな。そりゃあ見返したくないよな。

内藤 200時間が103分でしょ。そんな大したことないよね。
 ビデオのためのライヴじゃないから、あくまで音楽活動の流れの中で、予定してあっても、予定外のことが起きる。それが面白いよね。小山ちゃんのエッセイにもあるけど、ゴールの見えないスタートを切って、どうにかたどり着いたなって。たどり着くもんだなって思った。でも妥協がない感じでたどり着けたよ。出さなきゃいけないんだみたいな締切とかなく、それがピタッと20周年のタイミングになって、納得する形で出せるから。みなさん疲れるかと思いますけど。

卓治:長いし、くどいぞ。

内藤:長く感じるのかな? 俺も小山ちゃんも何100回と見てるから、次のシーン次のカットまで全部憶えてるからね。
 俺は個人的に、〈汚れたバスケットシューズ〉が一番好きなんだよね。20年の軌跡もあるし、今回のアルバムにも入ってるし、俺の気持ちともピッタリ合ってる。「今さら互いを思いやったりなんかしないけど」ってところを聴いて、俺はすべてが救われるんだよ。




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2025年5月26日月曜日

手塚治虫『火の鳥展』

  手塚治虫の『火の鳥展』を見に六本木へ。
 全シリーズから厳選されたものすごい量の生原稿が展示されていた。筆圧が伝わってきて、ホワイトで修正した跡などもリアル。迫力がすさまじかった。

 俺の世代の手塚治虫の始まりは『鉄腕アトム』『ジャングル大帝』『ワンダー3』(Wonder 5の命名はここから来ている)などなど。
 5つ年上の兄の影響で、青年誌に掲載された作品もかなり読んだ。『きりひと讃歌』『アポロの歌』『人間昆虫記』などなど。
 そんな膨大な作品の中で、やはりダントツにすばらしく、恐ろしくスケールがでかい最高傑作が『火の鳥』だ。
 圧倒されっぱなしだった。




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2025年5月24日土曜日

TAKUJI, HISASHI & TOBEN ダビング

  白浜さん宅へお邪魔して、TAKUJI, HISASHI & TOBENのサードアルバムのダビング。ボーカルを1曲とコーラスを4曲収録。全体像が見えてきた。9曲入りで、秋のライヴからリリースする計画だ。

 前回、5/6に掲載した、白浜さんが俺のギターを調整してくれている写真の、扉の向こうに小さく猫の「みかん」が写っているのに気づいた人はいる? なかなか人慣れしてくれない猫だけど、何度か通っているうちにやっと近くまで来てくれるようになった。

〈TAKUJI, HISASHI & TOBEN 2025 at Tokyo〉
〈TAKUJI, HISASHI & TOBEN 2025 at Osaka〉
〈TAKUJI, HISASHI & TOBEN 2025 at Fukuoka〉

新しいライヴの告知もスタートした。
〈小山卓治🌻Natsuki〉




Photo : Takuji

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2025年5月21日水曜日

《小山卓治・夢プロジェクト》レコーディング

  12時間におよぶレコーディング。3曲が、すばらしいアレンジとプレイでよみがえった。みんなに聴いてもらえる日が待ち遠しいよ!


Photo : Takuji


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2025年5月19日月曜日

対談 小山卓治 vs. 内藤 順司 Part 3

 《MANY RIVERS TO CROSS》全編公開(YouTube)

■旅路の向こうに

卓治:このツアーの最中にニューヨークのテロが起きて、それがホテルのシーンにかなり濃く刻まれたよね。最初のミーティングで、ツアーやりながらストーリーが生まれれば、なんてことは話してたけど。

内藤:撮影の時っていうのは、20年間やってきた中で、こっちにも間合いがあるんだよ。写真の場合は瞬間だから、あんまりびったり行くと本人もだれてきちゃう。あえて距離感を撮るっていうのがあるんだよね。距離感を間違えると、撮れなくなっちゃう。すごくフレンドリーな写真は撮れるんだけど、それが小山卓治のアーティスト像としてふさわしいかっていったら、やっぱり違う部分もある。アーティストとしてのエッジが、小山卓治像が効いてるものを撮る。だけどしょっちゅうあるわけではないじゃん。詞もそうだけど、ずうっと〈Aの調書〉みたいなこと考えてるのかっていったら、そうでもないわけじゃん。腹へったなとか、花が綺麗だなとか。そういう普通の人間のところに、ところどころ出てくるものだから。
 ビデオの場合は撮ってる間中の時間があるからね、ずうっと撮り続けてないと、その1秒先に何を言うか分からないし、とにかく会ってる間中回してなきゃっていう。多分小山ちゃんも疲れたと思うし、俺も疲れた。何で俺はこの男をストーカーみたいに追い続けなきゃいけないの、嫌だよって思いながら。
 ホテルのシーンは、アイデアとして考えてたんだけど、とにかくその時その時のことは全部撮り続けてる中で、たまたまアメリカの報復が始まった時に神戸の夜、ホテルで撮った。
 あの2001年のホテルのシーンは、小山ちゃんともけんけんがくがく、入れるべきかどうかってやったよね。作品にする時には、風化したりリアル感がなくなったりするだろうから、撮ってる時から、これは使わないなっていうのがあった。だけどまとめてる時に、その根っ子にあるものっていうのは全然風化しないんだよね。10年後に見たら、そこの部分は懐かしい感じだけしか残らないかもしれないけど、2003年の今はもっともっとひどいことになってるし、これは俺たち1人1人の人間がどう感じるかっていうことの、ひとつの例だし。
 それと同じ理由かどうか分かんないけど、たまたま路上の〈傷だらけの天使〉もあんなんなっちゃった。そういう予定外のことってたくさんあったよね。

卓治:関西方面の3日間のことは、たつのすけも言ってたよ。「濃い3日間でしたねえ。長ーいツアーに出てたみたいだった」って。大阪のライヴが終わってロケがてらバーで飲んで、そのまま車で走って名古屋に着いて、誕生日だっていうんで、また飲みに行って。大阪と名古屋で飲み屋のハシゴしたんだよ。

内藤:ライヴ終わった後も、必ず部屋で試写会やるじゃん。そこでも飲むでしょ。はしょって見ても2時間くらいかかるから、夜中の3時とかになるじゃん。それからまた飲みたくなって出かけてたからさ、飲んでることしか思い出せない。撮ってる時だけはテンション上がるから関係ないんだけど。たった3日だったけど3ヶ月くらい行ってたような。

卓治:長かったなあ、あの3日間は。

内藤:濃かったよ。滅茶苦茶だったよね。でも楽しかった。やっぱりああいうことやんないとね。

卓治:名古屋の楽屋のシーン、「俺たちも家に帰ろう」も、あの時だよね。

内藤:(笑)そうそう、心の底から出たよな。ああいう、ふと楽屋でもらした言葉みたいなのがあるから、ずうっと撮っとかないと。ほぼ99パーセントは、つまんないこと言ってんだけどね。
 1曲目の〈傷だらけの天使〉は、2002年の夏前くらいまでにはほぼ完成してた。実際コンサートでもオープニングだったし、立ち上がり方はオープニングっぽいと思ってた。だから9/27のアンコールの〈傷だらけの天使〉は、俺はもうなしだなって思ってたわけ。でも6年ぶりのバンドライヴの〈傷だらけの天使〉と、2度目のバンドでの〈傷だらけの天使〉と、同じ楽曲でもこれだけテンションが違うんだよ。アンコールだったっていうのもあるけど、バンドの連中の生き生きとしたサウンドだとか、同じような歌い方してるんだけど、最後に「サンキュー!」って言うところがね。ツアー最後の「サンキュー」の、自信にあふれた言い方が画面にグッとくるんだ。
 これでもう〈傷だらけの天使〉はOKと思ってたら(笑)、スタッフたちに先に曲順表だけ見せたら、すごい批判された。

卓治:(笑)だって〈傷だらけの天使〉が3回入ってんだもん。

内藤:スーパーバイザーの小沢さんにも「こんなのありかよ。だったら他の楽曲入れられただろ」って言われた。そんな勝手にはいかないよ。ひとつの流れがあるんだから。
 でもあの時のストリートライヴは、まさかこっちは〈傷だらけの天使〉を歌うなんて思ってなかったからね。

卓治:そういや、なんであそこで〈傷だらけの天使〉を歌っちゃったんだろうな。

内藤:(笑)それは誰にも分からない。なぜあんなことになってしまったのかも分からない。予定外のことまで計算できなかった。そういうことだってあるんだよ。ある意味、壊れた小山卓治だよね。

卓治:とうとう最後に壊れちゃった。

内藤:歌うとは思わなかったよ。それもフルバージョンで。

卓治:やり始めたら止まんなくなっちゃったんだよ。

内藤:でも俺はやっぱり路上〈傷だらけの天使〉からステージ〈傷だらけの天使〉に移るところは感動するよ。名古屋のステージでは、小山ちゃん泣いてるし。

卓治:(笑)泣いてないっちゅうに。泣いてるみたいに見えるから嫌なんだよな。ひでえよ。



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2025年5月18日日曜日

サンキューharness、iNECA!

  2年ぶりにiNECA(スティング宮本 & ヒルマ弘)とのジョイント・ライヴ。
 俺のソロでも、スティングにベースとコーラスで参加してもらった。以前バンドでプレイした歌だから、アンサンブルもばっちりだった。
 アンコールでは、2人ともボーカルとコーラスができるから、美しいハーモニーが生まれた。

 スティングと「ツアーに行きたいね」と話した。実現したら楽しいだろうな。

 次の阿佐ヶ谷harnessは、来月の〈熊本応援ライヴ〉。男性からのリクエスト、まだ受け付けているよ。

以下をクリック!
〈熊本応援ライヴ〉
■6月7日(土)阿佐ヶ谷harness


セットリスト

01.Shape Of Life
02.Night Walker
03.雨の音を聴きながら
04.P.M.11:11
05.ダリア
06.手首 [with スティング宮本]
07.いつか河を越えて [with スティング宮本]
08.汚れたバスケットシューズ [with スティング宮本]
09.Hustler [with スティング宮本]

E1.傷だらけの天使 [with iNECA]
E2.マジックアワー [with iNECA]
E3.種の歌 [with iNECA]




Photo : Konchan


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2025年5月15日木曜日

レコーディングメンバー発表

  昨日、スタジオに入り、第2次レコーディングのリハーサルを行った。以下がそのメンバー。

西本明(ピアノ&アレンジ)
江口正祥(ギター)
田口政人(ベース)
吉浦芳一(ドラム)

 ピンと来る人もいるだろう。ギター、ベース、ドラムの3人は、尾崎豊君がデビューした時のバンド、ハート・オブ・クラクションのメンバーだ。
 西本さんとハート・オブ・クラクションが組んだのは、尾崎君のアルバム《壊れた扉から(1985)》以来ということ。40年ぶりのタッグになり、それが俺のレコーディングということになる。

 3曲をプレイ。すごいサウンドになった。
 曲を作った20代の自分に聴かせてやりたいと思った。「おまえが67歳になったら、こんな素敵なことが起きるんだぜ」と、肩をどやしてやりたい。
 レコーディングは、来週だ。

 さらにご機嫌なお知らせ。
 8/9(土)原宿クロコダイルでの《西本明ナイト》にゲスト出演する。尾崎君の歌も歌うが、昨日のメンバーで俺の歌を披露する。

 なんと言えばいいか、どんどんおもしろくなっていく。どんどんすごくなっていく。どんどんでかくなっていく。






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2025年5月11日日曜日

サンキュー、ビーンズ! 来週末は阿佐ヶ谷harness

  今年の1月以来の一橋学園ローリング・ビーンズ。満員のお客さんの前で歌うことができた。
 ビーンズで歌うたびに、人と人がつながっていくのを感じる。それが次につながっていく。俺のホームのひとつになった。
 オフィシャルのSNSに、お客さんが撮影してくれた動画をシェアした。のぞいてみてね。

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 来週末は、2年ぶりのiNECAとの共演。3人でもやるし、スティング宮本には俺の歌でたくさんベースとコーラスで参加してもらう。楽しんで。

〈小山卓治 × iNECA〉
■5月17(土) 東京 阿佐ヶ谷 harness


ローリング・ビーンズ セットリスト

01.少年と風
02.太陽に手が届きそうだ
03.絶望のダンス
04.失われた週末
05.花を育てたことがあるかい
06.Midnight Primadonna
07.PrimaとNoir
08.Rock’n Roll's Over
09.ある夜の電話
10.ばあちゃんごめんね
11.冒険が始まる
12.ダリア
13.傷だらけの天使
14.カーニバル

E1.2人のはるか
E2.Yellow Center Line
E3.種の歌 [with 千田富美代, 藤岡徹, 飯山彰]


Photo : Hiroki




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2025年5月8日木曜日

〈熊本応援ライヴ〉リクエスト募集

  6月7日(土)は、阿佐ヶ谷harnessで恒例の〈熊本応援ライヴ〉を開催する。
 前回は女性からだけのクエストを受け付けたから、今回は男性から募集する。
 テーマは「聴きたい歌を3曲、それも“続けて”聴きたい歌を3曲」セレクトして送ってほしい。
 そうやって考えると、おのずとテーマがしぼられるし、ジャンルも決まってくる。意外な発想で並べてみるのもいい。
 つまり、俺がセットリストを組む時にいつも考えていることを疑似体験してみてほしい。

 〈熊本応援ライヴ〉は、いつもの「ガチ」ライヴとは少し違う、リラックスしたものにしたい。俺も楽しむし、みんなも楽しんで。
 リクエスト待ってるよ。下にある「コメントフォーム」から送ってね。

〈熊本応援ライヴ〉
■6月7(土) 東京 阿佐ヶ谷 harness


photo : Yukari Watanabe


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2025年5月6日火曜日

TAKUJI, HISASHI & TOBEN レコーディング

  白浜さん宅へお邪魔し、TAKUJI, HISASHI & TOBENのサードアルバムに収録する曲のダビング作業。
 アコースティックギター6曲と、ボーカル1曲を収録。レコーディングを重ねるたびにスキルアップしていくのをリアルに感じる。ライヴもさらによくなるはずだ。

 《小山卓治・夢プロジェクト》ではマーチンD-28を使うが、TAKUJI, HISASHI & TOBENではギルド F-47を使うことにした。
 弦高が高いのが気になっていて白浜さんに相談したら、30分ほどで調製してくれた。すごい弾きやすくなった。
 ただやはり、ワンステージやってみないと感触がつかめないから、今週末のローリング・ビーンズは、ギルド F-47を使うことにした。
 ソールドアウト間近ということ。楽しんで。

白浜久さんのブログ

〈こくフェス プレゼンツ 小山卓治 ワンマンライヴ〉
5/10 東京 小平市 一橋学園 ROLLING BEANS




Photo : Takuji


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2025年5月4日日曜日

サンキュー、江古田マーキー!

  ゴールデンウィークの真っ只中、来てくれてありがとう。
 ストウ君は9回目のサポートで、今回の裏ライヴタイトルは「ストウタカシ 俺はもう新人じゃないぜライヴ」。これで一層Wonder 5のメンバーとして活躍してくれるはずだ。

 さあ、次はもう来週。一橋学園ローリング・ビーンズで〈こくフェス プレゼンツ 小山卓治 ワンマンライヴ〉。
 さらにその翌週、阿佐ヶ谷harnessで〈小山卓治 × iNECA〉。
 それぞれ違うカラーのライヴにしていく。

詳細は以下をクリック!
■5月10日(土) 東京 小平市 一橋学園 ROLLING BEANS
■5月17(土) 東京 阿佐ヶ谷 harness


江古田マーキー セットリスト

01.ジオラマ [with ストウタカシ]
02.Soulmate [with ストウタカシ]
03.手首 [with ストウタカシ]
04.西からの便り [with ストウタカシ]
05.煙突のある街 [with ストウタカシ]
06.Shadow Land [with ストウタカシ]
07.南十字星 [with ストウタカシ]
08.最初の奇跡 [with ストウタカシ]
09.今夜のアリバイ [with ストウタカシ]
10.ひとつになりたい [with ストウタカシ]
11.ユリエ
12.もうすぐ
13.天国のドアノブ [with ストウタカシ]
14.Aspirin [with ストウタカシ]
15.最終電車 [with ストウタカシ]
16.これでも食らえ [with ストウタカシ]

E1.ついてねえや [with ストウタカシ]
E2.PARADISE ALLEY [with ストウタカシ]

E3.2人のはるか [with ストウタカシ]

E4..長すぎる夜と遠すぎる朝   



photo : Yukari Watanabe


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2025年5月1日木曜日

西本明さんとのサウンド

  西本さんと2人でスタジオに入ってプリプロ(プリプロダクション レコーディングに入る前の準備作業)。
 7時間かけて3曲のアレンジをブラッシュアップした。シャウト系の歌ばかりで、ライヴ1本分くらい歌ったな。
 素晴らしい仕上がりが見えた。2人、やり切ったという気持ちになれた。
 プレイバックを聴きながら、ふとThe Conxの連中の笑顔が浮かんだ。

 次は、第2次レコーディングメンバーとのリハーサルだ。




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2025年4月30日水曜日

対談 小山卓治 vs. 内藤 順司 Part 2

 《MANY RIVERS TO CROSS》全編公開(YouTube)

■歌の記憶、旅の記録

卓治:最初の撮影は2000年の9月、〈LOOKING FOR SOULMATES Tour〉の時のON AIR WESTだったよね。あの時はワンカメで。

内藤:テストでね。写真だったら分かるんだけど、映像でどんな風に小山ちゃんが撮れるか、時間軸の中でどんな風に撮れるか、どの角度の動く小山卓治が素晴らしいかっていうのを模索したくって。
 あの時の〈YELLOW WASP〉は感動できた。俺たちって引き出しが多くなって、優しかったり、小ずるく優しかったり、いろんなものがあるじゃん。でも人を感動させる時にボンと熱情みたいなものが生まれる。俺にはあの時〈YELLOW WASP〉だったんだよ。熱情や歌いっぷりみたいなところが、まだまだできるじゃんっていうさ。オヤジになると優しくなっていくけど、ああ、やっぱりならねえなっていうのが確信できた。

卓治:(笑)ひどいこと言われてないか、もしかして。
 その時のラフに編集したやつを見せてもらって、すごくいいものができるなって確信はできたんだよね。それで年が明けて〈MANY RIVERS TO CROSS Tour〉初日の、9月のMANDA-LA2もワンカメで撮って。俺、その直前のステージで倒れて怪我しちゃってたんだよね。

内藤:俺、ひどいこと言ってたよね。その時の音を使おうかって。オープニングで、倒れた時の音をガンって入れて、それから始めるのはどうだって。

卓治:(笑)俺が倒れたって聞いた時、「映像は撮ってないの?」って第一声で聞いたらしいな。

内藤:〈Show Time〉の最初の方で使ってるステージの映像は、ツアー初日の吉祥寺なんだけど、あの時の緊張してる姿とか、楽屋からテージに出ていく時とか、ああいうところはフォトグラファーのカットカットの緊張感を大事にするっていうやり方が映像として残る。

卓治:確かにあの時はあがってた。また倒れたらどうしようかと思ってたもんな。

内藤:すっごい緊張感だよね。この先どうなるか分からないっていう。俺は心の中で「倒れろ」って。

卓治:(笑)ひでえ。終わった後、「倒れねえのかよ」って言ってたもんな。

内藤:(笑)がっくりだよな。わざわざ行ったのに。つまんねえじゃねえかよ、カメラがある時に倒れろよ。でなきゃ意味ねえじゃん。
 そういうあっちゃいけないこともすべて垣根を外して全部取り入れて。やっぱり作る時には垣根は作っちゃいけないよね。全部やってみて、妥協じゃなく、みんなが思う統一感を作り上げていくみたいな。

卓治:それから関西方面3本のライヴを撮って。

内藤:それもワンカメだよね。ツアーの未来なんて計算できないし。神戸、奈良、京都とソロのツアーを撮っていくんだけど、俺の中には完全にバンドっていうイメージがあった。やっぱり小山卓治はフォークのところから来たわけじゃなくてロックで来たわけだから、必ずバンドがないと嫌だ、俺の理想の形はそこなんだっていうのが明確にあった。

卓治:で、12/2のバンドライヴだね。

内藤:それをいざやってみて、バンドもよかったけど、小山ちゃんのソロってすごいなって思った。バンドがあって、その中でのソロじゃん。アコギ1本の〈真夜中のボードビル〉と〈Aの調書〉。震えるような完成度を持ってると思った。あのソロの2曲は、バンドのテンションをそのまま引き継いでるんだよね。アコギがロックのビートで。小山ちゃんの目も体も、すべてがけだもになり始めた。
 〈Aの調書〉撮ってる時は、俺以外のカメラマンはプロだから、いろんな絵を撮っててくれるというのがあったから、俺は俺が感じた小山卓治の目だけ撮るみたいな感じ。引き絵は、エンディングの牢獄の照明だけ撮ってくれればいい、あとはもうアップアップアップみたいな。下手からは、照明との相性なんだけど、目も何も見えないシルエット気味の映像が撮れて、ブルーが綺麗でね。撮ってる時に、何となくできあがりの雰囲気は感じてた。
 やっぱり小山卓治を代表する曲だと思うよ。日本全国探しても世界で探しても、ああいう歌を書く人は小山卓治しかいない。そのことをはっきりと記録しておきたかった。

卓治:〈Aの調書〉を編集したやつを見せてもらって、すげえ、何だこりゃって思った。そういえば、ちょうど紅白歌合戦の時間帯に編集してたんだよね。

内藤:関わって以来3年だから、2回お正月を過ごしてんだけど、悲惨だったよ。紅白歌合戦では明るい歌やっててさ、俺は自分の部屋で〈Aの調書〉の編集やってんだもんね。暗かったぞお。



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2025年4月29日火曜日

サンキュー Terra! そして江古田マーキーへ

  すばらしく盛り上がった西荻窪 Terra。松藤さんとベチコの共演もよかった。
「また3人でやろうよ」と松藤さん。
 主催してくれた大橋夫妻に感謝。

 そして昨日はストウタカシ君とのリハーサル。新しくやる曲もあり、きっと盛り上がるだろう。

 詳細は以下をクリック!
〈小山卓治 ワンマンライヴ 2025〉
■5月3日(土・祝) 江古田 マーキー


西荻窪 Live Spot Terra セットリスト

01.ダリア
02.いつか河を越えて
03.西からの便り
04.ひまわり [with 磯部舞子]
05.ばあちゃんごめんね [with 磯部舞子]
06.PrimaとNoir [with 磯部舞子]
07.談合坂パーキングエリア [with 磯部舞子]
08.世界はすばらしい [with 磯部舞子]
09.最終電車 [with 磯部舞子]

松藤さんソロ

E1.種の歌 [with 松藤英男, 磯部舞子]
E2.ダイヤル4を廻せ [with 松藤英男, 磯部舞子]
E3.傷だらけの天使 [with 松藤英男, 磯部舞子]
E4.ビューティフルエネルギー [with 松藤英男, 磯部舞子]




photo : Yukari Watanabe


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2025年4月23日水曜日

対談 小山卓治 vs. 内藤 順司 Part 1

  《MANY RIVERS TO CROSS》をリリースした2003年、ファンクラブ〈OFF〉で、監督の内藤順司との対談を掲載した。4回に渡って掲載していく。

《MANY RIVERS TO CROSS》全編公開(YouTube)


■いくつもの河を渡ろう

卓治:もう3年前の話になるな。〈LOOKING FOR SOULMATES Tour〉が始まって、まだ《手首》のリリース前だったんだけど、急に内藤から「ビデオを作りたいんだ」って話が来て。俺にしてみれば唐突な話ではあったんだけど、やりたいと思ったきっかけみたいなのは?

内藤:多分、色々重なってんだと思う。その頃の小山ちゃんのライヴに行っても、カメラ持ってかないで、SMILEYと朝まで二次会のメインステージをくり広げて、何でか知らないけど、朝ゴミ箱の中にいて。そういう、飲みに行ける絶好のライヴ?

卓治:(笑)仕事関係なしに見にきて、打ち上げで一番盛り上がってたもんな。

内藤:漠然と考えてたんだ。俺の小山卓治像っていうのがあるでしょ。ずうっと20年間いろんな所を見てきて、それ全部が小山ちゃんなんだけれど、年代ごとにひとつずつきっちりしたかったっていう。それは他のアーティストともそうやって続いてきてるんだと思うけど。
 音楽専門誌みたいなのも、時代と共にアイドル誌みたいになってきたじゃない。俺たちがいいとする音楽が取り上げてもらえないみたいなのがあったりする。そこで、写真って何なんだろうって考えるんだ。写真の力、写真を撮る意味っていうのを。小山ちゃんとやる時も、ジャケットくらいのもんじゃん。でもジャケットはひとつの商品であって、活動のトータル的なものじゃない。
 もともと俺は映像学校出身の人間だけど、二度と映像はやらないっていうのを決めてて。何でかっていうと俺たちの仲間もそうだけど、音楽を撮ってて、写真から映像に行った人ってたくさんいるんだ。それは時代の流れ的にMTVっつうか、プロモーションビデオっていうのが多くなっていって。俺も何度か誘いがあったけど断り続けてた。絶対やんないって。俺は止まった写真にこだわるんだ、みたいな感じがすごくあって。
 写真っていうのはある意味受け身じゃん。例えば小山卓治のライヴがあって写真を撮りに行く。その時の状況とか空気を切り取っていく。写真の場合、小山卓治がピッチャーで俺がキャッチャーみたいな、出されたものを受け取る、受け取って増幅するみたいな感じ? だけど映像の場合は、共に作ってくみたいな感じがあるんだよね。これが苦しいんだけど。2人の接点を探りながら、ツアースタイルから、曲順だったり、音の鳴りみたいなものだったり、照明との打ち合わせだったり、今後のツアースケジュールを模索したりって、ものすごく能動的になるわけ。それをあえてやって、ひとつのものを作り上げていきたいと思ったわけ。

卓治:でもそれをやるとなると、かなり長いスパンの仕事になるわけじゃない? 最初からそういうつもりがあった?

内藤:〈LOOKING FOR SOULMATES Tour〉も結構本数をやったじゃない。で、〈MANY RIVERS TO CROSS Tour〉はまだ決まってなかったけど、そのままの流れでコンスタントにやるべきだっていうのがあったから、それを続けて、きっかけでバンドがあって、そこまで撮り続ければできると思った。
 写真だけじゃなくて、技術を持ってんだったら、今まで精神的にこだわってきたけど、もう映像だっていいじゃんっていうね。だからきっかり決めてんのは、もう今後映像はやんない。

卓治:(笑)ほんとかよ。

内藤 今の気分としては、1回こっきり。あくまで俺の小山卓治像だけど、やっぱり20年間やってきたから、撮れるのは俺しかいないって思った。だから小山ちゃんに、こうしようああしようみたいなことも語りかけていけただろうし。
 そういうコミュニケーション取りながらやる方法もあるし、まったく本人とは会わずに、勝手に監督さんが独断と偏見でやる場合もあって、その方がよかったりすることだってある。でも小山卓治の場合は、そうやってコミュニケーションを取りながら、とことん20年間の何かを撮っていけると思った。
 あと、俺と同じように、ファンも30代だったり40代だったりするわけじゃん。小山とおんなじように歩んでる人っていうか。俺とオーディエンスとは違うかもしれないけど、その人たちに小山卓治ってこうだったんだよっていうものを、ライヴには負けるけど、届けたいと思ったのが一番強い。

卓治:内藤いつも言ってたじゃん「俺、アマチュアだから」って。そのアマチュアなりのこだわりみたいなものはあったんだよね。

内藤:もう続けていかないから、ルール違反だとか何だとか、言われようが何しようが関係ない。プロには徹するけどね。
 アマチュアっていうことで言えば、小山ちゃんを最初に撮った83年の時って、プロの写真屋として俺はアマチュアだったと思う。必死にプロになろうとしてたけど。その時って、小山ちゃんにも言えるんだけど、引き出しがないじゃん。人間としてもミュージシャンとしても。俺もプロのカメラマンとして引き出しがない。だから、まずひとつ自分の中で、ここだけは人よりちょっと目立ってる、人よりちょっとうまいってところで金字塔みたいなのを立てた。それがプロなのかどうなのか分かんないけど、それがあれば強引にできるじゃん。そこの部分って結構力が出たりするんだよね。
 それから小山ちゃんもギターが1本ずつ増え、ミュージシャンの友だちも増えたりして、引き出しがどんどん増えて、音も幅が広がってきて。俺もプロの写真屋さんとしては、どうやったって撮れるわけ。だからすげえ楽なんだ。コンセプトを立てた瞬間に、こう撮ってああやったらこうなる、みたいなのがすべて分かる。でも若い頃って、確かには見えてなかったんだよね。今回の作品っていうのは、そこに立ち返るわけでもないけど、映像の目はあっても、そこに対する引き出しがないから、後で気づいたっていうか、いみじくもそうなっちゃったんだけど、やっぱり20歳の頃と同じような感じ? ひとつのもので押し通してるっていう。
 でも、これから映像やるって決めたら、5年くらいでワッと引き出しってできると思うんだよね。今回、制作に3年かかって、ずうっと自分のパソコンでやってきたから、ある程度のことって分かってきてる。でも今の気持ちはあえて、もう写真に帰りたい。
 この間もカメラマンの友だちにこの作品を見せたら、「内藤ちゃん、これから映像やるの?」って言うから「やんねえよ」「なんでだよ、もったいない」。もったいないとかなんとかって問題じゃないんだよ。売れなくったって、とにかく写真に帰るんだよ。




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2025年4月19日土曜日

松藤英男 × 小山卓治 with ベチコ

  来週、4/26(土)に迫ってきた3人のライヴ。楽しみでしょうがない。
 俺とベチコはもちろん、松藤さんとベチコ、そして3人のセッションと、盛りだくさんの劇熱ライヴになること間違いない。
 個人的には、松藤さんとベチコがどんなサウンドを奏でるか、すごい興味がある。
 楽しんで!

詳細と予約フォームは以下をクリック!
〈松藤英男 × 小山卓治 with 磯部舞子 (ベチコ)〉
■4月26日(土) 西荻窪 Live Spot Terra

 ベチコの写真、すごい素敵なんだけど……後ろのアフロが邪魔だなあ。






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2025年4月18日金曜日

〈Reasons to keep singing〉(不定期掲載)

 今週末は、いよいよ《MANY RIVERS TO CROSS》全編の公開だ。
 内藤から動画公開の提案を受け、2003年にリリースされた動画を改めて見直し、内藤の途轍もない情熱が込められているのを再確認した。
 初めて見る人は、じっくり楽しんでね。

《MANY RIVERS TO CROSS》(Full HD 103分)


《MANY RIVERS TO CROSS》制作ノート Part 4

2003/1/27
 ロケの映像を入れて編集したビデオを持って内藤がうちへ来る。くり返し再生しながら最終確認。いよいよ佳境だ。
 ここへきて、どうしてもストーリーに馴染まない曲が出てきた。それをカットするかどうか、頭を抱える。贅沢な悩みだ。内藤が言う。
「DVDを買った人は、きっと“あの曲が入ってない。あの曲も入ってない”なんて言うんだろうなあ」
「それは仕方がないよ。コンセプトがあって曲が選ばれてるんだから。……それにしても、この曲をカットするのは忍びないよなあ」

2/19
 〈20th Anniversary Party〉のための打ち合わせで下北沢440へ。そこで内藤とデザイナーのコヤマ君と落ち合い、DVDのジャケットデザインのミーティング。

3/13
 アルバムレコーディングを終え、間髪を入れずにDVDのミックスへ入る。初日は内藤も参加し、まずは東京以外のライヴのMCや、ビデオでしか残っていない音やノイズの調整。それだけで1日かかった。
 〈New York Concerto〉のリミックスから始まった作業は、アルバムとは少しやり方が違う。いつものスピーカーで確認した後、14インチ程度のテレビのスピーカーから流して再度確認する。その差は歴然としているが、どちらで聞いても納得のいくバランスを探していく。メドレーを含めると全26曲。たいへんな作業だ。

4/2
 〈20th Anniversary Party〉の2日後の23日から新宿にある編集スタジオへ通う。まずはオフライン編集。リップシンクの確認や曲間の長さの決定、全体の流れを作っていく。僕には作業の細かいところは分からないが、ジャッジしなければいけないことに関しては、内藤と話し合い、決定は内藤に任せる。
 1秒間は30フレーム。0.5秒の間隔を空けるため、内藤が15フレームごとに指示を出す。
 オンライン編集。映像に関しては、これが最後の仕事だ。ロールテロップを作り、彩度を調整し、エフェクトのレベルを決定し、音を聴きながらモニターで映像を確認していく。耳と目を一緒に使うものだから、結構疲れる。
 最後はMA。音と映像を最終的に合わせ、曲ごとのレベルの調整などの作業。サウンドの部分では僕がジャッジし、映像を含めた最終的な決断は、話し合った後、監督としての内藤にゆだねる。
 楽屋で僕がふとつぶやくシーンがあり、その音がどうしても前に出てこない。それでも内藤としては、どうしてもそのシーンを使いたい。
「OK分かった。それじゃあ常識を忘れてミックスしてください」と僕がミキサーに言うと、「分かりました」と彼が笑って答えた。
 内藤はよく言っていた。
「俺は写真のプロだけど、映像は言ってみりゃアマチュアだからさ。制作のノウハウは知ってるけど、無視できるんだ。定石通りの映像を小山ちゃんで作っても面白くないだろ」
 最後にもう一度、オープニングから通して見る。
 103分のライヴロードムービーが、3年越しに完成した。

 スタジオを出て、新宿三丁目で軽く飲む。口数が少ない。終わったなあ……。そんな空気だった。長い長い旅を終えたカタルシスが、そこにあった。

 この20年間、内藤とは、結びついたり、ぶつかったり、交差したり、すれ違ったり、遠く離れたり、再会したりしてきた。友情とは違う、根っ子の方での切っても切れない何かを無意識に感じていた。
 この作品を作り終え、内藤と僕はまたしばらく離れるかもしれない。でも、次にまた何かを一緒にやり始める時は、きっと今とまったく同じテンションで「よお!」なんて言い合うに違いない。
 MANY RIVERS TO CROSS。僕たちはたくさんの河を渡った。その記録がここにある。




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2025年4月17日木曜日

広島 OTIS!のライヴ写真

  俺のデビューの頃から応援してくれている、カメラマンの大西理江子さんが、 OTIS!のライヴを撮影してくれた。いつもありがとう。みんなにも紹介するね。












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2025年4月15日火曜日

サンキュー、福岡、広島!

  2日ともに満員で、最高の盛り上がりだった。来てくれたみんな、本当にありがとう。都合で来られなかったみんな、また必ず行くからね。

 福岡では次のライヴが決まっている。以下をクリック!
〈TAKUJI, HISASHI & TOBEN 2025 at Fukuoka〉
■10月12日(日) 福岡 CAVERN BEAT


◾️福岡セットリスト
01.Hustler
02.紫の夜明け
03.微熱夜
04.HEAT OF THE NIGHT
05.少年と風
06.Soulmate
07.ジャングルジム
08.Midnight Primadonna
09.PrimaとNoir
10.ユリエ
11.Shadow Land
12.もしもあの時
13.サヨナラまたねのすぐ後に
14.ダリア
15.気をつけた方がいいぜ
16.嵐からの隠れ場所

E1.カーニバル
E2.下から2番目の男

E3..1 WEST 72 STREET NY NY 10023


◾️広島セットリスト
01.微熱夜
02.紫の夜明け
03.ハヤブサよ
04.HEAT OF THE NIGHT
05.少年と風
06.裏窓
07.失われた週末
08.Midnight Primadonna
09.PrimaとNoir
10.ユリエ
11.こわれた自転車
12.もしもあの時
13.サヨナラまたねのすぐ後に
14.ダリア
15.気をつけた方がいいぜ
16.嵐からの隠れ場所
17.カーニバル
18.下から2番目の男

E1.夢の国へ



Photo : Takuji


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