2018年7月2日月曜日

最近のインプット

 『キツネのパックス サラ・ペニーパッカー著』を読んだ。表紙もかわいくて、挿絵も入っていて、カテゴリーとしては児童文学になる。
 キツネと少年のハートウォーミングな物語なのかなと読み進めていったら、途中からどんどん硝煙と野生の匂いが漂ってきて、やけにシュールな登場人物もいて、残酷なシーンも多々ある。
 最後まですごい力で引っ張られた。映画化が決定しているそうだ。ぜひ見なきゃ。




 『有夫恋 時実新子著』。川柳の句集。
 川柳とは、ざっくり言えば、季語のいらない5・7・5で、ちょっとユーモアのこもったものというイメージがあるが、この本はタイトル通り「夫がいながらの恋」がテーマで、背徳の匂いが充満している、が、息苦しくはない。

狂う眼はこうか鏡に訊いてみる
靴音が近づき胸を踏んで過ぎ
てのひらで豆腐を切って思慕を断つ
あの人を思いこの人見ています
投げられた茶碗を拾う私を拾う
青春へ杏一個を置き忘れ
ふたたびの男女となりぬ春の泥
人生のこんなところで笑う人




 ブルース・スプリングスティーンと同じ1973年にデビューし、日本では“知る人ぞ知る存在”だが(日本版のウィキペディアすらない)、ヨーロッパでは超人気のアメリカ人、エリオット・マーフィーの《Aquashow Deconstructed》を聴いた。デビュー・アルバム《Aquashow》を丸々セルフ・カバーしたアルバムだ。日本盤はリリースされていない。
 聴き比べてみると、演奏は同じキーだが、歌はオクターブ下で歌っている曲もあって、何だかドスがきいている。
 年齢にあらがおうとしない、いさぎよささえ感じた。

 2015年に24年ぶりに来日した時のライヴを見た。本当に小さなライヴハウスで、アコースティック・ギター1本でのライヴだったが、客席には熱いファンが集まり、その一挙手一投足を胸に刻んでいた。
 どこか、目が離せないアーティストだ。






 オフィシャル・ファン・コミュニティー〈ONE〉を更新した。
■ライヴビデオ
〈ILLUSION〉〈カーニバル〉with 信夫正彦 6/22 東京 荻窪 ルースター ノースサイド

 〈ONE〉紹介ページに、ポエトリー・リーディング〈ばあちゃんごめんね - 熊本弁バーション〉を公開した。
 他にも、ポエトリー・リーディング〈大人になった〉、〈ひまわり〉のライブ・ビデオ、〈ラジオ〉が聴ける。
 ちょっとのぞいてみてね。