千葉県佐倉にある、国立歴史民俗博物館へ。『学びの歴史像 -わたりあう近代- 』という企画展へ行った。
たくさんの資料が並ぶ中での目当ては、明治20年代まで、教科書に今の〈君が代〉と併記されていたという、賛美歌風の〈君が代〉が聴けるというもの。当時、イギリス人のジョン・ウィリアム・フェントンが作曲した〈君が代〉があった。
QRコードを読みこんでスマホで音声が聴けるようになっていた。びっくりするほど今の〈君が代〉とは別物だった。前半の歌詞だけは同じ。
洋楽の「ドレミ」のメロディが日本人にはなじめず、その後、今の雅楽風メロディの〈君が代〉が国歌として定められたのだという。まったく知らなかった。
展示された様々な資料を見ながら、ふと思った。
企画のテーマを定め、膨大に書庫に収められているだろう資料の中から展示に値するものを選び、これだけの企画展を開催するには、相当な労力がいるだろう。でもきっと、ワクワクしながらの作業なんじゃないかな。
そんな学芸員に、俺がなる可能性やきっかけやターニング・ポイントが、俺の人生にあっただろうか。
多分、すごい勉強が好きで、歴史が好きで、学ぶことが好きで、日々コツコツと励み、資格を取得し、がんばってがんばった一握りの人が、この仕事をしているんだろう。
と考えれば、まあ俺には無理。
でもそんな人がいてくれるからこそ、俺たちの好奇心はこうして満たされているわけだ。尊敬しちゃうな。
ちょっとニュアンスは違うが、三浦しをんの『舟を編む』を思い出した。映画にもなっている。
千葉の佐倉には、いい思い出がある。2017年7月15日、地元の方が企画してくれ、初めてベチコとライヴをやった。たくさんの人が来てくれて、すばらしい夜になった。
photo : Yukari Watanabe
■YouTube情報
〈南十字星〉with 河村博司
12/4 東京 阿佐ヶ谷 harness
コメントフォーム